表紙「つながる暮らしと自然 曼荼羅図 」
流れのある曼荼羅図で自然と人の複雑で多様な繋がりを表現しています。人が自然と関わる時、手つかずの自然状態ではあり得なかったユニークな(時にはネガティブな)繋がりが生まれます。人と自然が関わることで生み出される景観、生物同士の関わり、地球環境への影響など、そうした繋がりの仕組みを知ることが、人と自然の持続可能な関係をつくりあげる第一歩になるのかもしれません。
向田智也
1972年神奈川県川崎市生まれ。日本の暮らしと自然の関わりをテーマに創作活動を行っている。
企画、文章、イラスト、デザインを行い、著書に『田んぼの一年』『雑木林の一年』『畑の一年』(いずれも小学館)、イラスト・デザインの仕事に『ビジュアルデータブック 日本の生き物』(学研)などがある。
ほか、パーマカルチャーに関連する仕事として、宮城県石巻市雄勝町にあるこどもの複合型体験施設「モリウミアス」の広報物を多数制作している。
http://www.tomoyamukaida.com/
表紙題字:KUJIKA
1月/2月 「植物料理の多様性と調和」
メニューを組み立て、料理をする際に、脳内空間でひとつのお皿を取り巻く惑星や衛星のように浮かんでいる要素をキャッチし、言葉にして並べる。そこに見えてくるのは、心身を満たす食事には多様性と調和がある、ということ。植物材料だけで構成すると、野菜たちで動物的な力強さも引き出すことになるから、なおさらだ。
五分づきのご飯に季節の野菜の味噌汁、漬物の食事であっても、よくよく観察してそこに多様性と調和を見れば、この命をつなぐ妙なる恵みに感慨を覚えずにいられない。ありがとう。いただきます!
イラスト「YOSHIVEGGIE(ヨシベジ)」
今里佳子。植物料理研究家。キッチン・パーマカルチャリスト。長崎出身。
植物の恵み×インドのオーガニックスパイス×日本の発酵を融合させた料理の提案を行う。
2017年埼玉県秩父の山里に暮らしの場を移し、畑を耕し絵を描きながら古民家カフェ「なないろごはん chichibu_nanairo」を営む。
https://www.instagram.com/yoshiveggie/
3月/4月「ウズラのためのパーマカルチャー」
我が家にウズラがやってきました。「なぜウズラなの?」と良く聞かれますが、鶏よりも小さなスペースで飼うことができ、鳴き声もとても小さいので、住宅地だからこそ実践できるSub-Urban Permacultureの提案です。
家の庭、フォレストガーデン、近所のお店、近隣の森や竹林、それぞれのゾーンがうみだしてくれるリソース(今まで使われていなかった資源も含めて)が、ウズラを飼うことで、さらにつながり合い、暮らしにより豊かなシステムが生まれました。
Permaculture for Quails : Design by Jun Omura & Wakana Kawamura
イラスト「川村 若菜」
イラストレーター&パーマカルチャーデザイナー。
大学卒業後、神戸で看護師として働き出すも、アメリカの音楽&アートに魅了され、2008年、アメリカ西海岸に単身飛び出す。
渡米後、気づけば植物のトリコになり、造園学科でデザインを学び始める。植物学&デザインを学んでいる中、パーマカルチャーと出会う。
2016年日本に帰国後、食べれる森づくりを日本中で行う「Permaculture Design Lab.」の一味となり、パーマカルチャーデザイナ ーとして活動しながら、「みんなのちきゅうカタログ」でイラストレーターデビュー。
現在、浜松にて食べられる森をつくるフォレストガーデンプロジェクトに関わっている。
5月/6月「札幌・ちいさな、うちゅう庭 つながりだよりー現実と妄想編ー」
2019年からアパートの横の空き地を借りれることになり、そこで植物を育てています。
狭いですが植えた食べ物以外にたくさんの収穫物を得ていることに気づき、ちいさな庭に宇宙のような広がり(土の中もまるで宇宙 !)を感じ、「ちいさなうちゅう庭」と名付けました。
今回はそのちいさな庭から広がる大きな宇宙を描きました。真ん中に庭の全体図、その周りの6枚の花びらは庭の6つの特徴と少しの妄想を足して描いています。
その周りには庭を通して満たされているわたしの価値(ニーズ)の言葉の星座と、土壌微生物の形をした星が散らばっています。
札幌の街中の小さな庭でも、つながりが広がっていることを嬉しく思う日々です。
イラスト「ほり せいら」
札幌市在住。デザイナー(ですが、肩書きや何かにとらわれることなく自分自身を表現することが本当の仕事だと思っています)
幼少期、山の中の小学校やフリースクールに通い、自然に囲まれた環境でユニークな教育を受ける。
2011年の震災後、パーマカルチャ ーと出会い、「自然も人も全ては繋がって連鎖していて影響し合っている。良い影響を与え合いたい」と言う自分の考え方にパーマカルチャーがしっくりきたので学び始める。
大きな時間が取れると色んな場所に行ったり研修生をしてみたり、自分の勘と流れを信じて気まぐれに暮らしています。
わたしらしく在ることに興味があり、わたしの人生を味わい尽くしたいと願っています。
7月/8月「食べもの、どこでつくってるの?」
この絵は食育に関する絵本の企画のために描いたものです。
自分の暮らしている場所、流れてくる水、食べているものの由来を知ることは、サステナブルな未来への第一歩という思いから、ひとつの風景の中に食の生産現場をデフォルメして組み込んだ風景図です。
お米がつくられる田んぼ、漬物や味噌汁の具などの野菜がつくられる畑、卵は養鶏場の鶏が産み、果物は水はけのよい場所にある果樹園で栽培されています。
イラスト「向田 智也(むかいだ・ともや)」
1972年神奈川県川崎市生まれ。日本の暮らしと自然の関わりをテーマに創作活動を行っている。
企画、文章、イラスト、デザインを行い、著書に『田んぼの一年』『雑木林の一年』『畑の一年』(いずれも小学館)、イラスト・デザインの仕事に『ビジュアルデータブック 日本の生き物』(学研)などがある。
ほか、パーマカルチャーに関連する仕事として、宮城県石巻市雄勝町にあるこどもの複合型体験施設「モリウミアス」の広報物を多数制作している。
http://www.tomoyamukaida.com/
9月/10月「やぎさんからのめぐみ」
ヤギを飼うとどんな恵みがあるでしょうか? 草を食べるヤギですが、なかでも山を荒らすクズは大好物です。
他の雑草も食べるので除草に大活躍します。
乳はバターやチーズに。お肉も美味しく、腸はソーセージのケ ーシングになります。
カシミアヤギの毛はあたたかいセーターやマフラーに。
皮はバッグやお財布、敷物、太鼓にも使われます。
角も犬のおもちゃやインテリアなどに。
爪もミネラル豊富で、コンポストにいいんだとか。
もちろんその存在そのものが私たちの生活に癒しを与えてくれます。
イラスト「とみたちひろ★地球を大切に思うデザイナー」
2018年末にデザインコースを受け、こういう生き方をしてもいいのか!と衝撃を受ける。
今までの商業デザインの経験を活かし、「地球を大切に思うデザイナー」として地方のグラフィック・Webデザイン・動画制作を中心に活動。
京都 和束町でツナギバカフェというコミュニティカフェをゆるりと運営。
新しいものを買わないライフスタイルに挑戦中。
chihirotomita.com
11月/12月「Multi Purpose Bath & Composting Toilet」
福島県に移住した初期、パーマカルチャーをもとにデザインして実験施設として建築。
【排熱利用】
●風呂を焚く薪の熱を→床暖房→給湯器へと熱をできるだけ使うデザイン
【自然エネルギー】
●独立型太陽光発電→照明と洗濯機に
●手作り太陽熱温水器→風呂浴槽へ
●雨水利用→植物と洗濯に
【大地へ循環】
●コンポストトイレ→畑や果樹の肥料に
イラスト「暮土(kurado) 小林功弥 & 孝枝 & 成」
福島県三春町にパーマカルチャーを実践するため移住。
2011年震災を期に岡山県久米南町へ再移住。
岡山の自宅にはクッキングオープンペチカを製作。
自分たちの身の周りから緩やかにパーマカルチャーデザインを構築中!
制作スタッフ
プロデュース:平田理子(ひらた・りこ)
パーマカルチャーデザイナー(PDC '98年@Permaculture Institute)
カリフォルニア州認定カウンセラー
全ての命は等しく尊い という想いをむねに。
表紙題字: KUJIKA
夫婦で旅したオーストラリア。海沿いの森のなかのオーガニックファームが日々の源泉。
いまは千葉南房総で、波に乗ったり、パンを焼いたり、野菜やみつばちを育てたりしています。
Instagram:@kujikatheoven
デザイン:畑中 亨(はたなか・とおる)
田んぼとデザインときどきカレー。
http://www.so-kurashi.com/
ホームページ制作:やましたみちお